現実と幻想の狭間で踊りながら

 
10代の頃に好きだった小説は
この年齢になってもやはり好きなもので
この作品もそんな中のひとつ
 
『荒野のおおかみ』 ヘルマン・ヘッセ
 
ヘルマン・ヘッセはドイツの詩人であり、
1946年にはノーベル文学賞を受賞した小説家
「車輪の下」や「デミアン」などは、おなじみのタイトルだと思う
 
郷愁に溢れた作品の多い彼にとって
この作品はある意味で異質な作品なのかもしれない
確かに発表当初は、問題作、異色作として批評されたらしい
 
タイトルが「荒野のおおかみ」だからといって
別に動物が出てくるカーボーイとかの物語ではない
 
アウトサイダーとして生きるハリー・ハラーの姿を描きながら
発達した機械文明の中で、盲目的に生きる同世代の人間に対して
痛烈な文明批評を展開いていく、そんな感じ
こう書いてしまうとなんか固い感じだが、そんなことはない
 
1927年に発表されたこの作品は、多くの批判的な攻撃を受けながらも
1960年代後半にヒッピーたちの愛読書となり、再評価されていくことになる
ちなみに「BORN TO BE WILD」のヒットで知られる
ロックバンドSTEPPEN WOLFは、この作品のタイトルからバンド名をとっている
 
実験的な部分もあり
ヘッセの作品の中で決して読みやすいものではないが
ハリーが色々な人と出会い、現実と幻想の狭間で踊りながら
少しづつ変わっていくハリーの姿は、読んでいて心暖まるものである
 
ヘッセはこの作品を書くことによって
その後「知と愛」「ガラス玉遊戯」という作品に辿りつく
 
ヘッセの小説はどの作品も素晴らしいので、お暇なときに是非ともどうぞ
というか「この年末の忙しいときに、本なんて読んでられるか!」かもしれないけど
 

 
 
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