霧の中に隠れるように

10代の頃に薦められて読んで、いつのまにか夢中になり、
今もときどき本棚からひっぱり出してパラパラと読みたくなる、お気に入りの作家。

サリンジャー J.D.サリンジャーは、20世紀を代表するアメリカの作家のひとり。
 代表作は『ライ麦畑でつかまえて』や、『ナイン・ストーリーズ』など。

 1951年に発表された『ライ麦畑でつかまえて(原題:The Catcher in the Rye)』は、
 ホールデン・コールフィールド少年を取り巻く世界を中心に、少年から大人へと向かう
 過程における心の葛藤が、リズミカルな口語体で語られていく。

 「インチキ」に対する嫌悪、妹フィービーに対する純粋な気持ちなど、
 触れると壊れてしまいそうなホールデン・コールフィールドのイノセンスが胸に響く。

また、サリンジャーの作品で面白いのが、グラース家にまつわる物語。
(昔は表記が『グラス』だったけど、最近は『グラース』みたいなので、『グラース』にしてみる)

選集第4巻 
 グラース家は、両親と7人兄妹から構成されている。
 
 父親のレス、母親のベシー、長男のシーモア、次男のバディ、長女のブーブー、
 双子のウォルトとウェーカー、5男のゾーイー、そして次女のフラニー。

   『バナナフィッシュに最良の日』、『大工よ、屋根の梁を高くあげよ』、
 『フラニー』、『ゾーイー』などの作品に登場し、それぞれの関係が徐々に繋がっていく。

しかし、このグラース家の物語は完結していない。
                                               
出版された最後の作品  
 『ハプワース16、1924』というグラース家に関する5作目が
 1965年に発表されてから、以後40年以上まったく音沙汰なし。

 この作品は、長男シーモアの手紙という形で話が進んでいくわけだけど、
 長い手紙な上にとりとめのない内容なので、読むのにちょっと根気が必要。
 
 

現在サリンジャーは霧の中に隠れるように、
ニューハンプシャー州の自宅で隠遁し、表舞台には一切姿を現さない。

謎に包まれたままサリンジャーは、伝説化してしまうのだろうか?
ある日突然、「サリンジャー、45年振りの新作!」といった帯の付いた本を読めたらいいな、などと思う。 

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カテゴリー: 本棚. 6 Comments »

コメント / トラックバック6件 to “霧の中に隠れるように”

  1. Mark and Risbeau Says:

    ≫森のくまさん
    やっぱり!くま文庫には必ずあるだろうとおもってましたよ。
    チャップマンではありませんが、少年の頃ライ麦畑は僕にとっても聖書のような本でした。
    いまでも、繰り返し読んだペイパーバックは実家で眠っているはずです。
    まだ作家がご健在とは知りませんでした。
    ある日ぽこっとニューヨーカーとかに新作が出てくるとセンセイションを巻き起こすでしょうね。

  2. 森のくま Says:

    おはようございます( ̄(エ) ̄)ノ Mark & Ikukoさん
     
    サリンジャーには10代の頃、一番影響を受けました!チャップマンにならなくてホッとしてます。
    うちにも色の褪せたペイパーバックがございます。最初は野崎孝さん翻訳の白水社版を読みました。
    サリンジャーが健在なのかは怪しいところです。どちらかというと、「もう、いないんじゃないかなあ…」って気が…。

  3. りん Says:

    くまさん、こんばんは(^o^)丿
     
    サリンジャー。 
    姉の影響で小僧の時に読み (と言うより、眺め)、「小僧には無理だ・・・」と諦め、
    ちょこっと大きくなってから読み直した作家さんです。
    くまさんの十代の頃の思い出なのね(*^_^*) 
    私の十代の頃の思い出の本って、なにかなぁ。
     

  4. kyoko Says:

    10代の頃マンガばっかり読んでいた我が身が悲しいです。
    くまさんの本棚にもマンガはあるのでしょうか?

  5. 森のくま Says:

    こんばんは( ̄(エ) ̄)ノ lingさん
     
    10代の頃は、なんだかわけのわからないものに魅かれてました。
    サリンジャーやら、ジャームッシュの初期の映画やら、ジーザス・アンド・メリーチェインの1枚目やら。
    いまだに、時々わけのわからないものに魅かれてしまいます。魅かれる訳は、もちろんわかりません。

  6. 森のくま Says:

    こんばんは( ̄(エ) ̄)ノ わたきょんさん
     
    もちろん漫画もいっぱい読んだよ~。今は西原理恵子や松本大洋がお気に入り(お薦めはこちら)。
    『のらくろ』から始まり、『はいからさんが通る』を遠目で覗きながら『マカロニほうれん荘』や、
    『すすめパイレーツ』を経て、『特攻の拓』に夢中になり、「やっぱり『火の鳥』って凄いなあ」などと思う今日この頃。


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